『HMBって聞いたことがあるけど何かよく分からない』『科学的に筋肥大に効果のある摂取方法があれば知りたい』
本記事はこういった悩みを持つあなたに向けて書いています。HMBとは筋トレに役立つサプリメントなのですが、せっかくなら効果や効率的な摂取をしたいですよね。有名だから何となく摂取しているでは、もったいないかもしれませんよ。
HMBとはサプリメントの中でも最も広く研究され、体内に取り入れることで様々な効果を発揮することが証明されています。
そこで本記事では科学的根拠に基づいてHMBの効果や効果的な摂取方法について解説していきたいと思います。
本記事を読めば以下のことが分かります。
本記事まとめ
- 本記事で紹介するメタアナリシスについて
- HMBの効果や役割
- HMBのおすすめの摂取方法
それでは上記について詳しく解説していきたいと思います。
本記事で紹介するメタアナリシスについて
ここでは、論文の中でも最も信頼性の高い、メタアナリシスによって報告されている内容を紹介したいと思います。
メタアナリシスは、似た調査を行った複数の論文をまとめたものを言います。メタアナリシスは質の高い結果が求められる医学分野でよく用いられています。
本記事で紹介するメタアナリシスは国際スポーツ栄養学会（ISSN: International Society of Sports Nutrition）に掲載されているものです。これは各サプリメントが筋トレに与える影響について調査した内容になっています。
その中で、各サプリメントが筋肥大と運動パフォーマンスのそれぞれに効果があるかについてまとめられた表があります。
表は各サプリメントが筋肥大と運動パフォーマンスのそれぞれにについて、Ⅰ. 効果や安全性が高い、Ⅱ. 効果が限定的である、Ⅲ. 効果が小さいの3つのカテゴリーで分類しております。
本記事で紹介するHMBは赤枠で囲ってある筋肥大に効果的なサプリメントとして認められています。
次からはHMBの効果やおすすめの摂取方法について詳しく解説していきます。
HMBとは
HMB (beta-hydroxy-beta-methyl-buryrate) の略名です。そして、HMBは必須アミノ酸 (EAA)の中でも、特に筋肥大に有効な”ロイシン”が体内で代謝されてできる物質です。
HMBは筋トレをする人にとても有難い効果があるため、長年にわたって関心を集めています。
HMBには次のような役割があります。
HMBの役割
- 筋肥大効果
- 筋肉の損傷を遅らせる働き
- 運動パフォーマンスの向上
つまり、HMBには筋肉の減少を抑えつつ、筋肉を大きくする効果が期待できます。それだけでなく、筋力トレーニングの効率を向上させることも可能です。
HMBの効果や役割
ここでは、HMBの主な役割である『筋肥大効果』と『筋肉の損傷を遅らせる』の2つについて解説していきたいと思います。
肉や魚などのたんぱく質を摂取すると体内でアミノ酸に分解されて、アミノ酸の1つであるロイシンからHMBが生成されます。それを図で表すとこんな感じです。
生成されたHMBはそれぞれ次の2つの経路をたどって身体機能を高めます。
HMBの役割
筋肥大効果
筋原線維たんぱく質合成に直接関わる酵素複合体mTOR (mammmalian target of rapamycin) 経路を含む複数の仕組みを活性化
筋肉の損傷を遅らせる
ユビキチンープロテアームタンパク質分解経路を含む複数の仕組みを活性化
mTOR経路とユビキチンープロテアームタンパク質分解経路はそれぞれ、身体に指示を出す司令塔のような役割を担っています。
そして、mTORは身体の中でたんぱく質（＝筋肉）を作る、ユビキチンープロテアームタンパク質分解経路は古くなった筋肉を排出する役割を担ってます。
その司令塔が『筋肉をたくさん作れ』と指示を出すと、体内の筋肉が増えますし、『筋肉の損傷を遅らせろ』と指示を出すと、筋肉の分解が抑えられて筋肉が失われるのを防ぐ仕組みになっています。
これらの効果の多くはロイシンと共有されるものですが、HMBは筋力の増強においてロイシンよりも強力であり、ロイシンからHMBへの変換が筋量増加に必要であることも報告されています。
効果的な摂取方法
それでは、筋肥大や筋肉の損傷を遅らせるなどの様々な役割を持つHMBの効果的な摂取方法がありましたので合わせてご紹介します。
HMBの有効な摂取方法は次の通りです。
HMBのおすすめ摂取方法
- 1日の摂取量：1.5～3.0 g
- HMB保持の最適化：3.0 gを複数回に分けて摂取する
HMBの摂取は例えば、3 gの1日量を1 gずつ分割して、朝昼夕などに分けることで効果を維持しやすくなります。
HMBのもととなるロイシンは動物性たんぱく質に豊富に含まれています。1.5 gのHMBを生成するためには30 gのロイシンが必要ですが、これはマグロの刺身100切れ、1回あたり15 gのたんぱく質が含まれたプロテインでは約20杯に相当します。
HMBの摂取は食事のみだと結構ハードルが高いので、サプリメントを上手く活用することをおすすめします。
まとめ
本記事では科学的根拠に基づいてHMBの効果や効果的な摂取方法について解説しました。
国際スポーツ栄養学会（ISSN: International Society of Sports Nutrition）で掲載されたメタアナリシスによって、
HMBは筋肥大効果、筋肉の損傷を遅らせる、運動パフォーマンス向上に最も効果的なサプリメント
として記載されており、この結果は人種や生活習慣の違いよらず多くの人に当てはまります。
おすすめの摂取方法は次の通りです。
HMBのおすすめ摂取方法
- 1日の摂取量：1.5～3.0 g
- HMB保持の最適化：3.0 gを複数回に分けて摂取する
HMB1.5 g～3.0 gを食事からの摂取するにはかなりハードルが高いので、食事とサプリメントの両方を活用することがおすすめ
他にも科学的根拠に基づいた筋肥大に役立つ記事も上げていますので、是非、見てみてください。
